ロベルト・ケンジーニョこと大場健司が死にやがった。

 エスパルスをこの上なく愛した男だった。
だからこそ厳しい目で書き続けた。エスパルスは叱ってくれる存在を失ってしまった。

 そしてオレは、親友だと言ってくれた男を失った。
オレが所属しているチームの内部事情以外のことは何でも話し合った。
オレがそれを話さないから信頼してくれたし、彼が変な探りを入れないから信頼した。

 よく一緒に飲んだ。
居酒屋で朝まで神の存在や死後について語り合ったこともあった。
それを確認しに行くのには早過ぎるだろ。


 昨日はただ愕然とするばかりだった。今日は空虚で満たされた。
仕事に支障はきたしてないが、ふと気を抜くと、思い出がこぼれてくる。

 ぽっかり空いた穴が塞がるのには時間がかかると思うが、頑張ろう。

                    つづく